気が付けば僕も70歳にすぐ手の届くところまで来てしまいました。

　経営者とか商人とかいう柄でもなく、興味もありません。唯々毎日ジェラートをこしらえてお客に喜んでもらう職人でいることに、少なからず誇りを持って生きています。
　最初から毅然と生きてきたわけでもなく、右へ左へ時には谷底に落ちたりと散々な30年があったわけで、その間どれ程多くの人たちに迷惑をまき散らしてきたことか。顔から火の出るくらい恥ずかしい醜態を晒してきました。

　その折々、僕を励ましてくれたのは倉本長治、初夫先生率いる商業界という商人のための勉強会でした。商人でも経営者でもない僕が末席とはいえ勉強させてもらうのは肩身の狭い事でしたが、あまりにも未熟な僕ゆえに鍵山秀三郎さんや稲盛和夫さんの存在同様、足元を照らし行く先を指し示してくれた大変貴重な出会いでした。

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　くじけそうになる度に、小さな店を恥じることはなよ、常にお客を大切にして笑顔で店をいっぱいにしなさい、コツコツやんなさいとエールをずっと掛け続けてくれたのは岡田徹というこの会の詩人でした。下の詩はうちのモットーとさせていただいている大切な詩です。