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老人とジェラート



クリスマスも近付きいよいよ2022年も行く年ですね。今夏、母が88歳で亡くなり その後始末で役所巡りが続きました。まだ途中なのですが長男に託された役割だから仕方ありません。コロナ禍第7波の最中でしたので、寂しがり屋の母には気の毒なお葬式となりました。本人はコロナでもないのに、看取りもさせてもらえず、お礼もお別れも言えない悲しい最期でした。


まさかコロナが自分たちにこんな理不尽を与えるとは思ってもみませんでした。

加齢から食道裂孔ヘルニアという 食道が狭くなって食事が胃まで届かず、薬も水もみな吐き出してしまう症状でした。88歳で延命処置も望んでいませんでしたので毎日病院に通って笑顔でお休みを言って帰る、そんな毎日でした。


病院の食事も受け付けなくなって、先生にお願いしてうちのジェラートを試してみても良いという特別許可をいただきました。看護師さんたちもびっくり、ジェラートだと100ml位の量をぺろりと食べてしまって、元気も出てきたという事でした。ただその頃からコロナが院内に入り込み1日1回自由にできていた面会が中止になり、結局 今夜あたりが峠だと連絡をもらって私たちを玄関に待たせたまま挨拶もせずに逝ってしまいました。医師たちの予想を超えて延命しましたが残念です。


店に来る介護施設のご老人たちも、施設の食事は残すのに、ジェラートは人が変わったようにお変わりまですると介護士さんたちを苦笑いさせます。喉越しもいいし、甘いし栄養価も高いので嚥下不良の老人たちにも、野菜や果物がたっぷり入って、香料や色素の入らない、とろりアイスクリーム類は良いのでしょう。


母も最期まで 私の作ったジェラートを喜んで食べ 旅だったと思うと寂しさの中にも安堵の気持ちが湧きます。心配ばかりかけた息子でしたが、少しだけ恩返しができたのかもしれません。 


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